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化学療法
乳がんの告知を受けた私が「ああ、わたしってほんとうにがんなんだ」と実感したのは、手術後の化学療法が始まってからだった。手術より何より、化学療法を受けることがショックで、怖かった。体に毒を入れる感覚、体がどうにかなってしまうのではないかという気がした。2005年の6月に受けた診断は湿潤性乳管がん。リンパ節への転移も認められたため、化学療法は、3種類の抗がん剤を組み合わせたCEFを4クール(1クールとは1週間目に点滴し、次の2週間は治療を休むこと)、その後、別の抗がん剤タキソテールを4クールという計8クールだった。かなり強力な薬で、CEFの赤い蛍光灯の点滴を見ただけで吐き気がした。吐き気を抑える薬もあるが、それでも一日中、乗り物酔いのような、つわりのような、何ともいえない気分だった。抗がん剤はがん細胞を攻撃するのと同時に正常な細胞も破壊する。怖いのは白血球の減少だ。白血球が減ると免疫力が落ち、感染症を引き起こすことがある。白血球を増やす注射をして、抗がん剤投与を延期したこともあった。(西日本新聞)
Jun 02, 2009 13:11
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