放射線治療を受ける場合は、皮膚への刺激を避けるよう工夫し、皮膚炎の予防に努めます。具体的には、・照射部位をこすらない ・ゴシゴシこすって洗わず、石鹸の泡をのせて流す ・化粧品や軟膏などを塗らない ・柔らかい衣服を着用する などですが、照射部位に合わせた工夫が必要です。赤みやむくみが進んで、皮膚が破れ、「びらん」や潰瘍となる場合もありますが、治療方法が進歩している現在では、潰瘍にはほとんど至りません。強い「びらん」の場合は、軟膏などを使用する場合もあります。ただし軟膏のために皮膚にあたる放射線の量が増えて症状が悪化したり、軟膏を塗る処置が刺激となって、皮膚の再生を遅らせてしまう場合もありますので、慎重な判断が必要です。放射線皮膚炎は、放射線治療特有の症状であり、治療には放射線に関する専門的知識が必要です。処置については、放射線科医師の指示を受けましょう。(国立がんセンター・がん情報サービス)