◆正しい診断で最善の治療を
肺がんと診断されたら、「病期診断のための検査」に入ります。CT検査やMRI検査、PET検査などで全身検査を行い、原発巣の大きさや広がり、リンパ節転移はないか、遠隔転移はないかを調べます。この三つの因子によりがんの進行をⅠ~Ⅳ期に分類し、この結果から治療方針の決定を行っていきます。さらに最近では、「EGFR遺伝子変異の検索」が注目されています。これはがんの増殖や転移などにかかわる上皮成長因子受容体(EGFR)の遺伝子に変異があるかどうかを調べる検査で、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(分子標的薬)の効果を予測することが可能です。特定の部位に変異がある場合にEGFRチロシンキナーゼ阻害剤が効きやすく、日本人の約30%にこの変異があるので、治療方針を決める上で非常に有利な検査と言えるでしょう。(朝日新聞)
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