肺のてっぺんなどにがんができると、周囲の神経などががんにむしばまれて、肩の痛みや腕のしびれが出てくることがあります。整形外科でX線写真を撮っても、がんがわかりづらいのです。この場合は化学放射線療法後に手術が一番良いと思われます。骨転移によって肩の痛みが出ていることも考えられます。その場合の標準的治療は、全身の化学療法です。痛みのコントロールが悪い場合は、原因となっている場所に放射線を当てて痛みを緩和する治療を抗がん剤治療よりも先に行うこともあります。すでに遠隔転移が認められる場合の基本的な治療方針は全身的な薬物療法です。痛みが我慢できないような場合は痛み止めであれ放射線であれ、痛みをとる治療を優先させることもあります。(朝日新聞)