私たちの体内には常にがんが存在しています。ですから、がんが顕在化した場合は、特定の部位だけではなく、体のあちこちにがんがあると想定しなければなりません。たとえがんを取り除いて一定期間再発がないとしても、それはたまたま自分の免疫力によって潜在がんが抑制されているだけかも知れないのです。免疫療法は特定の部位だけでなく、体全体のがんを排除する働きを高めることが期待されますから、従来の療法など、ほかの治療法と組み合わせて再発の不安を小さくすることにもつながると思います。(西日本新聞)