C型肝炎にインターフェロンが承認され治療が始まったのは1992年。それまでは肝炎の症状を抑え肝臓をいたわる治療が主流だったが、インターフェロンが登場して、体からC型肝炎ウイルスを排除する「完治」が目標になった。しかし、当初はウイルスが消える患者の割合(著効率)が低かった。Aさんはウイルス遺伝子が治りにくいタイプでウイルス量も多い難治例。この場合の著効率は5%程度だった。ところが2004年に改良型のペグインターフェロンと抗ウイルス薬のリバビリンとの併用療法が承認され、治療成績が改善された。Aさんのような難治例でも著効率は50%程度になった。(朝日新聞)