がん細胞は、増殖する際に多くの栄養を奪うほか、たんぱく質の一種「サイトカイン」という物質を過剰に産生して血液中に放出します。このサイトカインは全身を慢性的に炎症状態とし、低栄養を招いたり、抗がん剤の副作用を増大させたりして、がん治療の続行を困難にします。最近の研究で、魚油に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)という物質が、サイトカインの産生を抑えることが分かってきました。EPAでサイトカインをを抑制しながら、栄養を十分摂取してがん治療を続けていくことが望まれます。(朝日新聞)