腹腔鏡手術は、おなかを少し切って開けた複数の穴から管を入れてワイヤの先についたカメラや切除器具で肝臓を切除する。おなかに開けるのは1カ所が5ミリ~1センチほどで3~5カ所。中の様子を映し出すモニターの画面を見ながら医師が遠隔操作する。東京都内の40代の女性が受けたのは「腹腔鏡補助下手術」。穴のほかに、器具の動きを医師が目で確かめるため焼く7センチ切ったが、それでも15~20センチを3カ所切るような通常の手術より傷は小さく済んだ。また、がんが大きいと、切除する肝臓も大きくなり取り出すために7センチほどの傷跡が残る場合もある。執刀した若林剛教授は「女性にとって体の傷は大きな悩み。腹腔鏡手術はそうした悩みにこたえられる」と話す。