悪性リンパ腫が再発した。それも4回目だった。2008年10月、大阪府堺市の主婦西野恭子さん(64)は、陽電子放射断層撮影(PET)を見てがくぜんとした。右耳の下と背骨の周りのリンパ節が黒く写っていた。最初に見つかったのは1994年。両ももの付け根にしこりを感じ、近畿大病院(大阪府大阪狭山市)を受診。「濾胞性リンパ腫」だった。抗がん剤と抗体医薬の「リツキシマブ」(商品名リツキサン)による治療を受けた。髪が全部抜けるなど抗がん剤の副作用に苦しんだ。それなににまた再発。「しんどかったにに」。落ち込む西野さんに、主治医の辰巳陽一近畿大准教授(血液内科)は「朗報があります」とRI(ラジオアイソトープ=放射性同位元素)内用療法を紹介した。(朝日新聞)