乳房再建 考え選ぶ
がん治療で乳房を失っても、乳房は再建できる。胸の膨らみを作る材料に何を使うかにより、二通りの方法がある。一つ目が、腹や背中の脂肪と筋肉を、血管を付けたまま胸に移植する筋皮弁法だ。再建後の手触りは自然だが、腹や背中に傷痕が残る。約2週間以上の入院が必要で、筋肉を失うため力が入らなくなることもある。「患者を生きる 乳房再建」で桑田ゆかりさんが選んだ穿通枝皮弁法は、脂肪と細かい血管のもを移す。通常の筋皮弁法に比べ高い技術が必要とされ、国内での実施医療機関は数箇所に限られる。いずれも公的医療保険が適用される。1カ月に一定額以上の医療費を支払った場合、高額療養費制度も利用できる。もう一つが、人工物を入れる方法だ。胸の皮膚を伸ばす組織拡張器を入れ、数カ月間かけて生理食塩水を注入。皮膚が伸びたところで、拡張器をシリコーンなどに置き換える。自分の組織を犠牲にせず、手術時間が短く、日帰り手術も可能だ。しかし保険適用外で、100万円を超える場合もある。(朝日新聞・患者を生きる・女性と病気・乳房再建・情報編 より)
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