印刷会社の従業員に胆管がんが多発している問題で、大阪市中央区の「SANYO-CYP(サンヨーシーワイーピー)」の死亡者の割合が、平均の約2900倍になるという調査結果がまとまった。調査をしていた熊谷信二・産業医科大准教授が21日の日本胆管学界で発表する。熊谷准教授によると、SANYO社の校正印刷部門で1991~2006年に男性62人が1年以上働き、そのうち6人が胆管がんで亡くなったことが死亡診断書で裏付けられた。胆管がんによる日本人男性の死亡者数を、年齢も考慮して62人あたり0.00204人と算出。62人中6人が死亡したSANYO社は平均の約2900倍になった。2900倍という結果について熊谷准教授は「極めて異常な数字だ。仕事が原因で発症したと考えるのが普通で、労災を認定するべきだ」と話している。厚生労働省によると、胆管がんで労災認定を申請した人は4日時点で34人(死亡23人)。(9月21日 朝日新聞)