非環式レチノイドとアスピリンが効く主な仕組みは、酵素などにくっついて、がん細胞やがん化しかけている細胞の働きを正常にしたり、自死に導いたりすると考えられている。がんの再発を防ぐ薬として、これまで世界的に認められているのは、乳がん用のタモシキフェンくらいしかない。がん細胞の活動を活発化させる女性ホルモンの作用を妨げるとされる。武藤室長は「長期間飲むことになる予防薬は、副作用がほとんどないものでなければならない」と説明する。アスピリンは胃潰瘍などの副作用もあるので、効果とリスクの慎重な検討が必要という。(1月20日 朝日新聞)