胃がんは40歳以上では検診を受けるのがいいです。X線検査より、早期のがんが分かりやすい内視鏡検査を勧めます。ピロリ菌の除菌は早ければ早いほどよいです。胃がんへの危険性はさらに少なくなります。母子感染を考えると、出産前に一度確認するのがいいと思います。(朝日新聞)
ピロリ菌についての質問です。便の検査で陽性だったのが、呼気の検査で陰性でした。どちらの結果を信用すればいいですか。どちらかが陽性ならば陽性ととらえていいです。内視鏡検査を受け、萎縮があれば年に1回は継続して検査を受けるべきです。(朝日新聞)
検診で、胃の粘膜にとどまる早期の段階でがんを見つけることができれば、内視鏡でがんの部分を切り取ることができます。最近は直径10センチもある大きながんでも、早期なら内視鏡で取れます。ピロリ菌に感染していないなら、胃がんになる危険性は低いです。念のために40~50歳の間に一度、内視鏡検査を受け、胃の萎縮がなくきれいな状態なら、その後の検査は必要ないくらいです。しかし、感染していたら必ず内視鏡検査を受け除菌する。取り除いても、その後も定期的に検診をしないといけません。そうすれば、胃がんでは命を落とすことはありません。(朝日新聞)
ピロリ菌に感染したお母さんが、赤ちゃんに口移しで食事を与えていたことが原因の一つと考えられています。感染している子どもの嘔吐物などが口に入って感染することも考えられます。昔、内視鏡の洗浄が不十分なまま検査して感染した例もありました。内視鏡検査では胃の組織の一部を取ってピロリ菌の酵素などを調べます。内視鏡を用いない検査では呼気に含まれる成分を調べたり、血中または尿中のピロリ菌の抗体を調べたりします。便を調べる方法もあります。内視鏡による胃がん検診は、X線で見ることができない細かい病変も見ることができます。できれば、内視鏡の検査を受けるのがよいと思います。(朝日新聞)
胃がんはピロリ菌が胃の中に巣くって、感染が続くことで発症します。最近の研究で、ピロリ菌の中にはいろいろな毒素を持った菌がいて、その毒素が胃がんの発症にかかわっていることがわかっていました。ピロリ菌は子どもの頃に感染します。5歳ぐらいまでの間に感染して定着すると、除菌しない限りずっと胃の中に巣くいます。日本は衛生環境が良くなってきて感染率が低くなってきていますが、50年前は10代でも約8割が感染していました。(朝日新聞)
胃がんは、昔から日本が「世界一多い国」というレッテルをずっと張られています。男性では死者は肺がんに次いで、女性も大腸がん、肺がんに次いで多いです。しかし、男女とも胃がんによる死者は昔にくらべると減っています。ヘリコバクター・ピロリ菌の感染者が減っているのが大きな理由の一つです。ピロリ菌を除菌して検診を受ければ、多くの人は胃がんで命を落とさずに済む、予防可能ながんです。しかし、予防の意識がまだ浸透していません。胃がん検診の受診率は低いのが現状です。検診で早期にがんを見つけられないと、治すことができません。続く・・・。(朝日新聞)