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2020年2月13日 (木)
カテゴリ:「おかえり」顧客と号泣
乳がんの手術後、抗がん剤治療を受けた名古屋市の銀行員の女性(47)は2019年2月、10カ月ぶりに仕事に復帰した。副作用によるむくみがよくならず、勤務への配慮を求める意見書を主治医に書いてもらった。特定の遺伝子変異があるがんに使える「分子標的薬」による治療は今後も続く。産業医からは「もう少し休んでもいいのでは」と言われたが、休職期間が長くなっていて焦りもあった。話し合いで「保護勤務」という職場の制度を3カ月間使うことになった。勤務は2時間短くなるが、給与は100%支払われる。「この制度のおかげで、安心して復帰できた」と女性は言う。上司は「まずは出勤するリズムを整えることが仕事だと思うよ」と助言してくれた。顧客を訪問する外勤から内勤へ変更になり、当面は資料の作成など、事務作業を担当することになった。むくみで、いままでのスーツやパンプスが入らなくなった。「どんな格好でもいい」と上司は気遣ってくれたが、おしゃれをして前向きになろうと、体に合ったスーツを探し、ひとつ大きいサイズのパンプスを買った。抜けたまつげを補うため、ドラッグストアで「つけまつげ」を購入した。抗がん剤治療の影響で割れて変色した爪も、ベージュのマニキュアでカバーした。復職の日。上司は「感無量」と喜んでくれた。だが、がんのことを伝えていなかった同僚が「あの人カツラでしょ」と言っていたことを知った時は、出社したくないほどのショックだった。仕事も外見も前のように戻れるのか、不安はある。「病気になってよかったとはまだ、思えない。けれど、恵まれた環境で仕事ができて感謝している」と話す。保護勤務を終え、いまは段階的に勤務時間を延ばしている。少しづつ顧客も任されるようになった。「おかえり。本当によかったね」。長年のつきあいがある顧客が喜んでくれ、2人で号泣した。つらい治療だった。それでも医療保険の見直しなど、経験を生かした提案も顧客にできる。「まだ、もどかしい部分もあるけれど、仕事の実績が出せるように頑張っていきたい」。2月6日 朝日新聞 患者を生きる がんと仕事4より
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