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  • 2019年12月25日 (水)

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    休職し乳がん治療に専念4

    2013年に乳がんと診断された和歌山市の女性(40)は、将来が不安になった。ある日、結婚して間もない夫(42)に、離婚する気がないか尋ねた。「そんなの、別にいいよ」。夫は「僕の気持ちを考えてくれた上での言葉だ」と、やんわり受け止めていた。それでも、女性は「本当にいいのか」との思いがしばらく消えなかった。ただ、心配は結婚生活だけでなかった。市内のクリニックの事務職として働いていたが、仕事が続けられるか、わからなかった。上司には、病名を伝えていたが、検査が進むにつれ、手術と、その後の治療のために長い期間、仕事を休まなければならないこともわかった。同じ部署のスタッフは、女性を含めて4人。休めば、周囲の負担が大きくなるのは明らかだった。治療の後、すぐに復帰できる状況なのかも見通せない。「働き続けるのは無理な気がしています」と申し出た。しかし、上司は引き留めてくれた。「決断は急がなくてもいい。社会復帰は一つの希望になる。どれだけかかっても、その間は埋めておくから」。その言葉に背中を押され、情勢は休職し、病気の治療が落ち着いたら復帰をめざすことにした。女性はこの時点で、結婚式をまだ挙げていなかった。病気の重大さが現実味を帯びてきてどうするか迷ったが、手術を前にした8月半ば、ハワイで式を挙げた。主治医で和歌山県立医科大学病院の尾浦正二医師(60)に「行っていいよ。帰ったら治療に専念してね」と送り出された。「数日の遅れが致命的ではない。乳がんがあっても、生きる上でもっと大切なことがある」との判断だった。帰国後、女性は入院し、翌日に手術を受けた。乳頭を残し、わきの下を切って右乳房をくりぬくように全摘出。転移があったリンパ節も取り除いた。一部を温存する手術も可能だと言われたが、再発のリスクをできる限り少なくしたい、と決断した。手術は成功した。続けて抗がん剤治療を始めることになったが、副作用で子どもができなくなるかもしれない。その前に卵子を凍結保存することにした。12月17日 朝日新聞 患者を生きる 卵子凍結保存2より

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