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2023年2月27日 (月)
カテゴリ:それでも生きていこう
悪化を防ぐために抗がん剤を使ってきた溝口慎也さん(51)のおなかのがんは、2022年に入り、さらに進行していることがわかった。2月末、3種目となる抗がん剤を使い始めた。薬のダメージから体が回復できなくなり、途中から薬の頻度を変更せざるをえなかった。抗がん剤を始めて5年となる12月。腫瘍マーカーの値が、これまでにないほどに上がった。薬を変更すべきか。難しい判断を迫られた。がん細胞の遺伝子を解析し、個人に合う薬を見つける検査を以前に受けたが、新たな治療法は見つからなかった。効果がありそうで、まだ試していない抗がん剤はあと一つ。最初に使ったものの、副作用が強く、途中でやめた薬をまた試すという選択もある。だが、いずれも使い切ってしまえば、後がない。今年1月末、CTを撮ると、がんは進行していた。2月初旬から、4種目となる薬を使っている。すべての抗がん剤が効かなくなったとき、どうするかを考え始めた。最初の手術のとき、幼稚園に通っていた長女はこの春、小学校を卒業する。長男は高校生になる。「自分のことは早く自分でできるようになってほしい」そう伝えてきたせいか、頼もしく育っている。調味料のふたをあけたり、財布からお金を数えて出したりなど、溝口さんが苦手なことを、率先して手伝ってくれる。子どもたちが成人するまでは生きたい。その思いで抗がん剤を続けてきたが、それまで体が持つだろうか。どんなに副作用がつらくても、生きるためには受け入れざるをえない。その葛藤に、打ちのめされそうだ。それでも生きていれば、新しい薬が開発されるかもしれない。いまは家族と暮らす何気ない幸せをかみしめ、かけがいのない日々をできる限り生きていこう。自分が家族に残せるのは、こうした生き方を示すとこだと思う。2人の子と、精いっぱい自分を支えてくれている妻に伝えたい。「これからつらいこともあるだろう。それでも、自分の人生と向き合って生きてほしい。そして幸せを見つけてほしい」 2月17日 朝日新聞 患者を生きる いま死ぬわけには⑥より
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