言語聴覚士
東京都新宿区の慶応大病院リハビリテーション科には言語聴覚士が3人いる。主にがんの進行とその治療、脳卒中の後遺症、神経系の病気によって、「食べる」「話す」「聞く」「読む」「書く」機能に生じた障害を改善するリハビリテーションを担当している。安藤牧子さん(37)は多くのがん患者のリハビリを経験してきた。例えば、舌がんで舌を切除したり、舌がんやのどのがんの治療で放射線を照射したりした場合や、食道がんの手術後などには、食べ物を飲み込む力が弱くなることがある。本人は飲み込んだと思っていても、のどに食べ物が残ったり、気管に入って誤嚥性肺炎を起こしたりする。特に水分は気管に入りやすい。舌や軟口蓋、声帯を切除した後や、食道がんの治療後には、うまく発音できなくなることがある。安藤さんは食べ物を飲み込みやすくしたり、聞き取りやすい発音を身につけたりするための工夫を指導する。「ヒハビリで機能を完全に回復させることはできませんが、日常生活の不便さを軽くしたり、生活を楽しめるようになったりします」。(朝日新聞)
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