患者が望む医師との理想的関係は?
国立がんセンター東病院臨床開発センター(千葉県)の内冨庸介・精神腫瘍学開発部長に、患者としてどう望めばいいか聞いた。 東病院では、がんの告知後の患者の心のケアに当たっている。外来患者530人に、患者が望む医師とのコミュニケーションを調査した。その中で「自分が質問できるよう(医師の方から)促してほしい」という回答が全体の7割を超えた。治療方針を決める大事な段階で患者の気持ちを聞けていない。このため、患者が話しやすい雰囲気でがん告知するための手法「SHARE」(シェア)を開発した。逆に患者は、告知に望む際に質問を整理しておいた方がいい。病態や治療内容のほかにも、暮らしや仕事への影響も知りたいだろう。乳がん患者は20~50代で、普通のがん患者よりも若い年代がかかるので、そうした心配が強い。各地のがん拠点病院には患者や家族の相談支援センターがあり、ソーシャルワーカーや看護師がいる。そこに立ち寄って心配や不安を語ってほしい。告知後も人の心は揺れ動くし心配事も変わる。その都度、医師や看護師に伝えることが大切だ。(朝日新聞)
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