体内で発がん性物質に変わる恐れのある成分が含まれていることがわかり、花王が特定保健用食品(トクホ)の食用油「エコナ クッキングオイル」の製造販売を中止して、9月16日で1年になる。「グリシドール脂肪酸エステル」が一般の食用油より多く含まれることがわかったためだった。消費者庁はトクホの表示許可取り消しを検討しようとしたが、同社が表示許可を返上する失効届けを提出。食品の安全性を科学的に評価する食品安全委員会は、問題となった成分の危険性を検討するとし、消費者庁はトクホ制度の見直しを打ち出したが、今もはっきりした結論は出ていない。(朝日新聞)