低身長 後遺症の可能性
両親は、浅見さんから、当時の急性リンパ性白血病の5年生存率は40~50%であること、放射線治療の影響で知的発達が遅れたり、身長が十分伸びなかったりする可能性があることなどを説明された。「1日でも長く生きてほしい」と、両親は治療を了解した。1989年3月、4歳のとき、最後の抗がん剤治療が終わった。5年後、小学4年生のころには「もう再発の心配はないだろう」と言われた。そのころ、陽子さんは身長が低いことを気にしていた。気がつけば、整列すると、一番前。修さんは「早生まれだから」と気にしなかったが、中学生になっても周りより十数センチ低く、不安に。浅見さんに尋ねると「放射線を頭に照射した後遺症の可能性が高い」と説明を受けた。高校入学前、陽子さんは浅見さんから「実は白血病という血液のがんだったの」と、初めて知らされた。再発の心配はほとんどないと聞き安心した。ただ、身長が低いことから、高校卒業後、就職で苦労が続いた。(朝日新聞・患者を生きる・がんと就労・小児白血病 より)
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