こんな感染症が疑われる時は、正確な診断のために検査が長引くことがあります。感染症対策は、診断と治療のバランスが大切です。つらい思いをさせてしまう場合でも「急がば回れ」で、それが患者さんの利益になると信じ、医師は判断しています。カギを握るのが、患者と医師との信頼関係。発熱や腹痛、せき、痛み、腫れ、皮膚の変化といった情報が診断に役立ちます。「いつもと違う」と感じたら、迷わずに医師に伝えてほしいと思います。感染症の対策や治療は、がんの状態によって異なり、標準治療の確立が難しい分野です。講義では、そんな感染症治療の現状を分かりやすく伝えたいと思っています。「がんと感染症」講師 荒岡秀樹さん (10月24日 朝日新聞)