がんにかかわる薬は、次々と開発が進められている。がんを治すだけでなく、がんを防ぐ薬につながるデータも出てきている。がんの薬をめぐる動きを整理してみた。岐阜大学は、ビタミンAを改良した薬で、肝臓がんの手術を受けた患者の再発を防げるかどうかを調べている。この薬を使わなかった約130人と使った約120人で、3年間で再発しなかった割合を調べる臨床試験(治験)を実施。使わなかったグループは29%で、使ったグループは44%だった。5年間の生存率も、使わなかったグループの67%と比べ、使ったグループは81%と高かったという。現在、さらに多くの患者で治験を進めている。(1月20日 朝日新聞)