「生存率」 賢い使い方
患者はデータをどう活用すればいいのだろう。群馬県立がんセンターの猿木さんは「全がん協のデータを、主治医と治療方法などを話し合う材料に」と提案する。病期の割合が、自分の受診する病院と似ているデータを示し、「これに比べてここはどうですか」などと質問してみるのもいいという。千葉大の滝口さんも「生存率などの数字は、患者が直接利用するというより病院のレベルを上げるために使うためのものだろう」。患者が重視するべきなのは①その病院に自分のがんの専門家がいるか ②標準的な治療をしているか、ということだという。がん患者を支援するNPO「キャンサーネットジャパン」の柳沢事務局長は「数字に振り回される必要はない」。抗がん剤治療の内容や緩和ケアが受けられるかなど、どんな治療を受けられるかを知るのが重要だという。(朝日新聞)
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