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治療5年目 人生前向き 2
入院が必要なのは約1カ月。その間、外泊はできない。「大変だなあ」。高木さんの説明にため息をついた後、男性は言った。「でも、やりますよ」。1月末から薬を飲み始めた。食欲が落ち、皮膚に副作用とみられる症状が出た。ほかの参加者にもみられた。事前に定められた管理計画に従い、服薬をいったんめることになった。外泊がかなわず、暇をもてあました。妻(66)が持ってきてくれる書籍を読み、体力作りのため1日最低5回は、病室のある6階と1階を徒歩で往復した。(3月21日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 31, 2015 08:23

治療5年目 人生前向き
胃がんの治療を続ける埼玉県の男性(68)は今年に入り、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)に入院した。東病院で4度目の治験に参加するためだ。1月中旬、主治医の消化管内科医、設楽紘平さん(37)が選んだ新たな治験の説明を受けた。治験には1相から3相まで三つの試験がある。4度目の今回も、参加したのは、薬の安全性を確かめるための初期段階にあたる1相試験だった。設楽さんに続いて、薬剤師でコーディネーターの高木啓子さん(47)がさらに詳しく説明してくれた。治験コーディネーターは医師と患者をつなぐのが役目。患者への説明やデータ管理などを担う。治験ごとに担当者が異なる。(3月21日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 30, 2015 07:55

旅と仲間に支えられて 2
11月には妻と南米へ。半年前から予定を立て、マチュピチュなどの世界遺産を訪ねた。「病院には無理を胃って、治験の参加を少しずらしてもらいました」。帰国して5日後。転院後3度目の治験に入った。1カ月の入院を要し、心細さもあった。「自分は前向きな性格だけど、全く不安がないわけじゃない」。町内会のソフトボールチームで仲良くしている友人(65)にメールを送った。我のがん 好きなだけ飲め しぐれ酒 早く友達と語らいながら酒でも飲みたい。窓から見える初冬の冷たい雨に、自らの孤独感を重ねた。友人は涙ぐんだ。自らも膀胱がんになり、不安を吐露したとき、男性は「大丈夫」と励ましてくれた。海外に出かける姿は「がんの先輩」として頼もしかった。「しぐれ」という表現に、入院中の男性の心情を思った。男性の外泊が認められた週末、友人も含めて近所の4人が集まった。山のこと、旅のこと、大いに笑いながら、語り合った。(3月20日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 29, 2015 08:17

旅と仲間に支えられて
新たな治験に参加するため、埼玉県の男性(68)は2013年秋、県内の病院から国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)に転院した。男性の胃がんは、腹部のリンパ節と胸の縦隔のリンパ節に再発していた。主治医の消化管内科医、設楽紘平さん(37)は、複数ある胃がんの治験から、男性の条件に合うものを選んだ。最初の治験には9月から参加した。12月、腫瘍の大きさは半分に縮小した。ただ、途中で両手の平にこぶのようなものが複数できた。副作用と考えられた。副作用が出ても、程度なんどによっては治験を続ける場合がある。しかし、男性は全身状態が良く、ほかの薬を使う治験に移る選択肢もあった。設楽さんと相談の上、2014年3月にこの治験による治療を中止した。4月から別の治験に参加した。10月に腫瘍が大きくなるまで半年間、続けた。治験期間中、男性は一時退院すると、妻(66)や友人を伴って、大好きな山登りや旅に出かけた。北海道の流氷。「日本百名城」を巡る関西や四国、中国への旅。北アルプスの山にも登った。(3月20日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 28, 2015 08:48

治験しかない 決意固く 3
東病院では特に1相試験が多く行われている。胃がん患者が参加できる1相だけでも、常時複数実施されていた。男性は主治医に紹介状を書いてもらった。男性と妻(66)は東病院で、新たに主治医となった設楽さんから治験の説明を受けた。特に1相は副作用のリスクが高く、厳重な管理下で行われる。入院して血液や尿を1日何度も採るなど負担もある。2~3相と違い、すべての参加患者に新薬を使い、偽薬を使うことはない。「参加します」。男性は即答したが、設楽さんは「持ち帰ってよく考えてください」と促した。しかし、気持は変らなかった。手術を受ける段階は過ぎ、使える薬はなくなった。「治験しか方法がない。先生が合う治験を見つけてくれるだろう」。副作用は、出てしまったらそのときだ。それぐらいの覚悟だった。(3月19日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 27, 2015 08:28

治験しかない 決意固く 2
男性は全身状態が良く、ほかの治験に参加できる可能性があった。主治医は、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)に連絡した。胃がんでどんな治験が行われているか、消化管内科の設楽紘平さん(37)に尋ねた。治験には1~3相の三つの試験がある。このうち3相は、薬が承認される一歩手前にあたり、全国で比較的受けやすい。男性が以前参加したのも3相だ。一方、1相はその薬を始めて使う試験のため、どんな副作用が出るかリスクが高く、限られた病院でしか受けられない。(3月19日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 26, 2015 08:22

治験しかない 決意固く
2011年11月、胃がんが胸に転移して再発した埼玉県の男性(68)は、県内の病院で、製薬会社が新薬の承認を目指して行う「治験」に参加することになった。胃がんの再発では、有効性が科学的に裏付けられた「標準治療」は、抗がん剤を3段階に分けて順に使う。男性は1段階目の抗がん剤の効果がみられなくなり、2段階目に入るところでいったん標準治療から離れ、治験に参加した。新薬を使えたかどうかは分からない。1年近く経って効果がみられなくなり、再び標準治療へと戻った。2012年10月、3段階目のイリノテカンという点滴の抗がん剤を使い始めた。しかし、2013年夏には、がんが抑えられなくなった。標準治療で使える薬は、なくなった。(3月19日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 25, 2015 08:42

新薬に当たってくれれば 3
パクリタキセルだけでなく、新薬を併用し、その効果を確かめる「治験」に参加してみないか・・・。治験は新薬を承認するために行われる臨床試験。1相から3相まで、三つの試験がある。主に安全性を確認する1相、有効性を確認する2相、新薬の高価を従来の薬などと比べながら確かめる3相のうち、その治験は3相だった。新薬を使うグループと、使わないグループに患者を分けて行うという。新薬の効果を厳密に評価するための方法で、どちらに割り当てられたかは、患者本人だけでなく、医師にも分からない。もしかしたら新薬でないかもしれない。それでも男性は、この治験に参加することにした。「新しい薬に当たる可能性があるなら」」。治験は、企業が薬代を負担してくれることも大きかった。2011年11月、2段階目の治験が始まった。点滴から落ちる液体が新薬かどうかは、考えなかった。(3月18日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 24, 2015 08:25

新薬に当たってくれれば 2
町内会のソフトボールチームに所属していた。約30年前に結成され、週末の練習や試合に参加してきた。「休部したい」と相談すると、友人の男性(65)が引き留めてくれた。「休部するとそんままチームから離れてしまう。来られなくてもいいから休部はするな」。秋になると、腫瘍が大きくなるなど、1段階目の抗がん剤が効かなくなった。2段階目の抗がん剤に進むことになった。通常はパクリタキセルという点滴薬を使う。だが、この時、男性と妻(66)は主治医から別の「提案」を受けた。(3月18日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 23, 2015 08:30

新薬に当たってくれれば
2011年春、胃がんの治療を続けていた埼玉県の男性(68)は、県内の病院で抗がん剤治療を始めることになった。両肺に囲まれた縦隔のリンパ節に腫瘍が再発したためだ。胃がんが再発したときは、3段階の抗がん剤治療を順に行うのが一般的だ。男性はまず、1段階目のゼローダという飲み薬とシスプラチンという点滴薬を使った。副作用は強く出なかった。しかし、1月末に受けた手術で胃をすべて取ったため、1回に食べられる量が減った。食事は1日5回に分けてとるようになった。73キロあった体重は20キロ近く減った。体力が落ち、大好きな登山や旅行にはほとんど行けなかった。(3月18日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 22, 2015 09:30

定年2年前まさかの発病 3
胃がんの治療で腫瘍を手術で切るのは、胃から離れた臓器などへの「遠隔転移」がなく、切除が可能な場合とされている。男性の場合、手術前に遠隔転移は確認されなかったが、腫瘍は胃の壁の深くに達し、隣接する脾臓や胆嚢に広がっていた。周囲のリンパ節も大きく腫れていた。このままだと手術は難しい、と言われた。そこでまず、腫瘍を小さくするために抗がん剤治療を受けた。腫瘍は縮小し、2011年1月末に胃と脾臓、胆嚢をすべて摘出する手術を県内の病院で受けた。ところが、術後まもなく、左右の肺に囲まれた縦隔という部位のリンパ節に腫瘍が再発したことが判明した。胃がんは、発症時点で遠隔転移がある場合や再発した場合は、抗がん剤で治療する。ただ、治すのは難しくなる、と言われている。「最初はもっと軽く考えていた」という男性と抗がん剤との長い付き合いが、このときから始まった。(2月17日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 21, 2015 08:54

定年2年前まさかの発病 2
そこで告げられたのは、胃がんという事実だった。病気の進行を示すステージは、4段階あるうちの「3」。早期のがんではなかった。思い当たる症状はなかった。前年の内視鏡検査では、異常は見つからなかった。定年退職を2年後に控え、大きな病気も経験せず、仕事も趣味も楽しみながら生活を送っていた。銀行員として社会に出てから本格的に山登りを始め、前年には日本百名山を踏破したばかり。「自分ががんになることは百%ないだろう」と思っていた。信じられなかった。(3月17日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 20, 2015 08:25

定年2年前まさかの発病
胃がんの治療は、5年目に入った。治療と言っても、いま受けているのは、新薬の承認を得るための「治験」だ。安全性や有効性を人で確認するために行われる。「治験は実験とも言われるけれど、自分にとっては治療。効く薬と出会えれば、という気持ですね」。そう笑う埼玉県の男性(68)が、職場の検診で胃の内視鏡検査を受けたのは、2010年9月のことだった。「すぐに病院に行ってください。早いほうがいいです」。検査で異常が見つかったという。産業医から、県内の病院を紹介された。(3月17日 朝日新聞 患者を生きる 胃がん より)
Mar 19, 2015 08:32

中皮腫 待ち遠しい新薬 6
胸膜中皮腫の治療で日本の公的医療保険が適用されている抗がん剤は、シスプラチンとアリムタの併用だけだ。海外での臨床試験(治験)で、シスプラチン単独よりも生存期間が約3カ月延びたとして、国内でも治験が行われ、2007年に承認された。岡山労災病院の岸本卓己副院長(呼吸器内科)は「シスプラチンは長く使うと腎障害が出て、併用が難しくなる。新しい薬の開発が求められている」と語る。(2月17日 朝日新聞)
Mar 18, 2015 08:28

治験の情報 ネットでも 4
将来、がんを飲み薬で治療していく時代は訪れるのか。クリゾチニブの開発につながる「EML4-ALK融合遺伝子」を発見した東京大医学部の間野博行教授は、薬ですべてのがんを治療するというより、いろいろな治療法を組み合わせる治療が中心になる、とみる。「特定の遺伝子の働きを阻害する分子標的薬、細胞を無差別にやっつける従来の抗がん剤、それに手術、放射線治療、免疫療法などをうまく組み合わせ、克服していくのが現実的だと思います」。
Mar 17, 2015 08:25

治験の情報 ネットでも 3
遺伝子の変異が原因で起きるタイプの肺がんは、分子標的薬で治療できる最先端の分野だ。国内では、治験中のLDK378に加え、グリソチニブ、アレクチニブが承認されている。それぞれターゲットとして攻撃する遺伝子変異が少しずつ異なる。がん細胞に耐性ができて薬が効かなくなっても、別の薬に切換えながら治療を続けることが可能だ。(3月8日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 16, 2015 08:31

治験の情報 ネットでも 2
治験中に重大な副作用が起きたときは、治験を実施する製薬会社は国に報告し、必要に応じて治験の見直しをする。副作用と認定されれば、その治験にかかる費用は製薬会社が負担する。女性が治験に参加中の「LDK378」という薬は、参加した2013年3月には2相だったが、いまは3相に進んでいる。治験の情報は、受診している病院から得る患者が多い。ただ厚生労働省の「『治験』ホームページ」や国立がん研究センターの「がん情報サービス」などのサイトからも、治験の情報を探すことができる。(3月8日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 15, 2015 08:18

治験の情報 ネットでも
連載で紹介した保育士の女性(39)は、2種類の分子標的薬の治験に参加することで、肺がんの治療を続けることができている。治験は、新しい薬の有効性と安全性を人で調べ、国の承認を目指し、法律にもとづいて行われる。1相は、健康な人や患者を対象に薬を少量から段階的に増やし、主に安全性を中心にデータを集める。2相は比較的少数の患者を対象に、安全性に加えて有効性を調べる。3相は患者数を増やした大規模調査で、すでにある薬などと比較しながらデータを集める。(3月8日 朝日新聞  患者を生きる 肺がん より)
Mar 14, 2015 08:32

お守りぎゅっ「大丈夫」 2
将来、がん細胞は「LDK378」に対する耐性を身につけ、またよみがえってくるかもしれない。そのときのために、クリゾチニブの開発につながった「EML-4ALK融合遺伝子」を発見した東京大医学部の間野博行教授ら全世界の研究者らが、基礎研究を繰り返し、大型コンピューターで遺伝子を解析して新しいがん治療薬に取り組んでいる。まだ論文に発表されていない新しい薬の登場も近いかもしれない。がん研有明病院(東京都江東区)の呼吸器内科の西尾誠人部長は話す。「ある種のがんは、いかに共存するか、の時代なったと言えるかも知れませんね。完全に消えなくても、糖尿病や高血圧と同じように、薬を飲みながら、病気をなだめながら共存していくかっこうです」。女性は「最近、がんが完全に治らなくても、元気に楽しく、家族みんなで暮らせればいいかな、と思うんです」と話す。今春、長男(6)が小学校に入学する。女性は長女(10)のときには着られなかった着物で」出席しようかな、と考えている。(3月7日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 13, 2015 08:26

お守りぎゅっ「大丈夫」
肺がんになり、クリゾチニブを使った治療を経て、新薬「LDK378」の治験に参加している保育士の女性(39)の悪性腫瘍は、大きくならず抑えられている。体のほかの部分への転移もない。体調はいい。でも、1カ月に1度、病院に定期検査に行く日はやはり緊張する。「検査結果を聞きに診察室に入る直前には、いつもバッグに入れてあるお守りをぎゅっと握って、大丈夫、大丈夫、と唱えてから入るんです」。病気になり、性格は変った。以前はささいなことに悩み、なかなか物事を決められなかった。しかし、いまはどんどん決断する。「いま、体調がよくても、いつ何時、入院生活になるかわからず、不安に思うこともあります。でも、できるだけ悩まず、よいイメージを持ちながら、元気なうちは育児も仕事もがんばりたい。食べたい物や、買いたいもの、やりたいことはたくさんあります」。そんな言葉を聞きながら、夫(39)は「コートも毎年買い換えるんですよ。でも、彼女に元気なうちに、と言われると、私は何も言えません」と笑う。(3月7日 朝日新聞 患者を生きる 肺がんより)
Mar 12, 2015 08:26

脳に転移 別の薬へ 2
がん研有明病院(東京都江東区)の呼吸器内科の西尾誠人部長は「がん細胞は、ほんとうにしぶといんです。よく効く薬が出てくると、耐性を作ってなんとか生き延びようとする。最近ではその追いかけっこが1,2年のサイクルで続いています」と話す。女性は「ガンマナイフ」と呼ばれる放射線治療を受け、脳内のがんを治療した。転移後もクリジチニブを飲み続けた場合の副作用がよくわからないため、転移がわかった段階で服薬は中止された。ただ、女性が幸運だったのは、次の新しい薬「LDK378」の治験が始まっていたことだ。クリゾチニブで治療していた患者のうち、がんが進行した場合に使われる分子標的薬で、米国ではすでに承認されている。日本を含む約430カ国の300を超える施設で治験が行われている。女性は、偽薬(プラセボ)を使わない方式の治験に参加することができた。2013年3月4日、LDK378を使った治療を始めた。と言っても、白いカプセルを夜に三つ飲むだけである。(3月6日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 11, 2015 08:20

脳に転移 別の薬へ 2
がん研有明病院(東京都江東区)の呼吸器内科の西尾誠人部長は「がん細胞は、ほんとうにしぶといんです。よく効く薬が出てくると、耐性を作ってなんとか生き延びようとする。最近ではその追いかけっこが1,2年のサイクルで続いています」と話す。女性は「ガンマナイフ」と呼ばれる放射線治療を受け、脳内のがんを治療した。転移後もクリジチニブを飲み続けた場合の副作用がよくわからないため、転移がわかった段階で服薬は中止された。ただ、女性が幸運だったのは、次の新しい薬「LDK378」の治験が始まっていたことだ。クリゾチニブで治療していた患者のうち、がんが進行した場合に使われる分子標的薬で、米国ではすでに承認されている。日本を含む約430カ国の300を超える施設で治験が行われている。女性は、偽薬(プラセボ)を使わない方式の治験に参加することができた。2013年3月4日、LDK378を使った治療を始めた。と言っても、白いカプセルを夜に三つ飲むだけである。(3月6日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 11, 2015 07:53

脳に転移 別の薬へ
新しい肺がんの治療薬クリゾチニブの治験に参加した保育士の女性(39)は、病気になる前の生活に少しづつ戻っていった。以前の抗がん剤治療の副作用で抜けた髪の毛も戻った。2012年、2年ぶりに復職。家族での旅行も楽しめるまでに回復した。「復職だけでなく、何より家族と以前のような生活ができるのうれしかったです」。クリゾチニブは、EML4-ALK融合遺伝子の変異が原因で起こる肺がんに効果が期待される分子標的薬。女性はこのタイプの肺がんだった。服薬後1、2時間は吐き気を催したが、これまでより体の負担は少なく感じたという。女性も参加した治療を経て、2012年3月、国内で正式に承認され、公的医療保険の対象になった。その後も服薬を続けた。顔色もよく食欲もあり、体重はむしろ増えていた。病気を知っている知人らに「本当にがん?」と驚かれることも多かった。しかし、2013年1月、異変があった。3週間に1度通っていた定期検査で、左前頭葉にひとつの悪性腫瘍が見つかった。肺がんが脳に転移していた。(3月6日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 10, 2015 08:25

新薬の治験 希望託す 2
この治験の目的の一つは、新しい薬で患者を治療することだ。同時に、薬が効くか、どんな副作用があるかの科学的データを集める目的もある。このため、参加するには細かな病状の条件にあわなければならない。募集期間や定員など厳しく決められている。がん研有明病院呼吸器内科の西尾誠人部長は「治験では条件にマッチした患者でも、期間や人数が厳格に決まっていて、一日違いで受けられる人もいるし、受けられない人もいます」と話す。そしてこう付け加える。「治験を受けるということは、副作用などのリスクを受け入れることでもあります。また、すべての薬剤が劇的な効果があるわけではないので、治験を受けられたことが運がいい、受けられなかったら運がよくないとは言い切れません」。治験が始まった。最初は2週間入院し、その後は自宅療養で朝晩、白い錠剤を三つずつ飲んだ。左右の肺に囲まれた縦隔と呼ばれる部分にあった腫瘍は、小さくなっていった。(3月5日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)

Mar 09, 2015 08:30

新薬の治験 希望託す
抗がん剤の治療を受けていた保育士の女性(39)が新たに期待をかけたのは、「クリゾチニブ」と呼ばれる薬だった。「EML4-ALK融合遺伝子」の変異が原因で起こる肺がんに効果が期待される新しい分子標的薬だ。クリゾチニブは、東京大医学部の間野博行教授が肺がんの原因となる融合遺伝子を発見したことで誕生した。自治医科大教授だった2007年に論文発表され、この遺伝子変異によって活性化された部分をターゲットにした薬の開発が進んだ。2011年8月に米国で、2012年8月に日本で承認された。女性がクリゾチニブを知った2011年夏は、日本では「治験」の段階だった。治験とは、動物実験で安全性や有効性が検討された後、法律上の承認を得るために実施される臨床試験のことだ。治験を承認していたがん研有明病院(東京都江東区)で女性が検査を受けると、融合遺伝子が陽性を示した。女性は治験に参加できることになった。治験では、薬に有効性を厳密に確かめるため、効果の内偽薬(プラセボ)を本人や医師に分からないようにして割り当てることもあるが、このときは偽薬を使わない方式だった。(3月5日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)

Mar 08, 2015 08:17

子どもにどう説明しよう 2
当時、長女は5歳。「ママ、かわいくない」の言葉がいちばんこたえた。「私を見て、子どもも不安でいっぱいだったんだと思います。病気をどう伝えていいのか、ずいぶん悩みました」。心の支えになったのが、そのころ病院でもらった「わたしだって知りたい!」という冊子。子どもにがんを説明する上で重要な三つのポイントが書かれてあった。①親が病気になったのはあなた(子ども)のせいではないこと ②がんという言葉を使うこと ③かぜとは違いあなた(子ども)にはうつらないこと・・・。ただ、女性はがんという病名は伝えられず、胸の病気だと話した。抗がん剤はだんだん効かなくなり、腫瘍が大きくなってきた。医師らと次の段階の治療を相談していた2011年6月、新しい分子標的薬の治験が東京の病院などで行われていると医師から聞かされた。1カ月ほど順番待ちをして検査を受けると、その新しい薬の対象となる「EML4-ALK融合遺伝子」の変異が、女性の場合、陽性だった。(3月4日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 07, 2015 08:28

子どもにどう説明しよう
2010年夏に肺がんと診断された保育士の女性(39)の次の試練は、「手術はできない」との通告だった。リンパ節に転移し、がんを取り除ける段階を過ぎていた。そのころ女性は、細胞のがん化だけを防ぐ「分子標的薬」という新しい薬のことを耳にした。肺がんは小さながん細胞が肺の中心部にできる「小細胞肺がん」とそれ以外の「非小細胞肺がん」に大きく分けられる。約8割を占める非小肺がんのうち最も割合が多く、肺の末梢にできる「腺がん」の原因になる遺伝子変異が発見され、この変異によって活性化された部分を阻害する薬の開発が進んでいる。これが分子標的薬で、当時「EGFR」という遺伝子変異に効果があるイレッサとタルセバという薬が実現していた。ただ、調べてもらうと、女性は腺がんだったものの、この遺伝子変異がなかった。子どもが小さかったこともあり、近所の専門病院に移り、通常の抗がん剤で治療した。約8時間かけて3種類の点滴薬を順に腕から体内に入れていく。吐き気や倦怠感、食欲不振に襲われ、1カ月もしないうちに全身の毛が抜けた。(3月4日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 06, 2015 08:24

右鎖骨に小さなしこり 2
「だんだんと雲行きが怪しくなっていくんです。その日は私の夏休みの最終日でした。朝、家を出るときは病院が終わったら子どもたちと何をして遊ぼうかな、と考えていたんですが・・・」。1週間後、詳しい検査結果が出た。呼吸器内科で「リンパ節がはれ、腫瘍マーカーが上昇しているので再検査が必要です」と言われ、翌日入院した。18日、肺がんの告知を受けた。「検査ばかりで不安な毎日だったので、病名がやっとわかって、ほっとした気持があったくらいです。自覚症状もあまりなく、ひとごとのような気持もありました」と女性は振り返る。肺がんとの関連性は不明だが、お酒を飲んだときに胸にしみるような感覚があったり、仰向けに寝ると胸に痛みがあったりしたりした。でも、あまり気にしていなかった。翌年4月には長女(10)が小学校に入る予定だった。告知後、「入学式には出られますよね」と医師に聞いたときのことだ。当然、「出られますよ」と答えが返ってくると思っていた。だが、医師は口ごもって、「治療をしてみないとわかりません」と言った。そのとき初めて、自分が置かれている状況がはっきりわかった。(3月3日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)


Mar 05, 2015 08:28

右鎖骨に小さなしこり
シャワーを浴びているとき、保育士の女性(39)が直径1センチもないしこりに気づいたのは、2010年2月のことだった。右の鎖骨のあたりで、手に触れた小さなかたまり。それが始まりだった。当時、2008年に生まれた長男(6)は1歳6カ月。5月から仕事に復帰する予定だった。数日後に近所の皮膚科で診てもらうと、「心配するほどのことではないでしょう」と言われた。しこりのことを忘れかけていた7月、風邪で近所の内科に行ったついでに話を持ち出してみた。医師は、念にために大きな病院に行くことを勧めた。8月6日、紹介状を持って横浜南共済病院(横浜市)を訪ねた。血液内科や呼吸器内科などで診察を受け、検査をした。鎖骨や気管支のリンパ節がはれていることがわかった。朝一番から病院じゅうをぐるぐる回り、精算を済ませたのは患者のなかで最後。外は薄暗い夕方になっていた。(3月3日 朝日新聞 患者を生きる 肺がん より)
Mar 04, 2015 08:27

中皮腫 待ち遠しい新薬 5
兵庫医大病院で抗がん剤と手術、放射線照射と組み合わせる治療ができた患者約60人でみると、治療開始からの生存期間の中央値は2年4カ月だったという。人口動態統計によると、中皮腫の死亡者数は1995年が500人で、2013年は1410人。兵庫医大の中野孝司教授(呼吸器内科)は「患者数は2030年ごろまでは増え続ける可能性がある」と話す。(2月17日 朝日新聞)
Mar 02, 2015 12:44

中皮腫 待ち遠しい新薬 4
胸膜中皮腫は胸の痛みやせきなどの自覚症状が出たときは、進行していることが多い。X線検査では胸膜の異常は分かりにくい。治療は抗がん剤治療が一般的だ。早期に発見され、腫瘍が胸膜にとどまっている場合などは、片側の肺すべてと胸膜を切除する手術や、胸膜だけをはがす手術が検討される。胸膜は肺などに密着しており、腫瘍を切り取ることが難しいため、手術に抗がん剤や放射線照射を組み合わせる。(2月17日 朝日新聞)
Mar 01, 2015 08:30


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